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チャーリー・クリスチャン

 




ビバップJAZZ創世記のギタリストであるチャーリー・クリスチャン。
ビバップというのは1940年代のニューヨークで生まれたジャズの潮流。

当時は、まだスイング音楽、スイングジャズといい、ダンスホールや酒場で観客が踊るための音楽が主流だった時代。

ジャズメンたちは仕事が終わるとジャズクラブに集まり、夜の明けるまでジャム・セッションを楽しむ。昼間はサラリーマン、夜はアルバイトに精を出すビジネスマンみたいなものか。そこでは、楽団での楽譜通りに演奏することの多かったダンス音楽と違い、テーマを決めたら、後は自由にアドリブで表現していく。その音楽こそアドリブに重きをおいたビバップJAZZ。

ベニー・グッドマン楽団在籍中に頭角を現し、彼を一躍有名にしたNYハーレムのミントン・ハウスでのライブ以外にチャーリー・クリスチャン。
彼の音楽の記録はそう多くは残っていない。
実質的な音楽活動は2年にも満たず、結核を患い、酒と女に溺れた末の25歳という若き末の死だった。

チャーリー・クリスチャンより後で登場するトランペットのクリフォード・ブラウンもやはり実質2年程度の音楽活動の後、交通事故で若くして世を去るのだが、ブラウンには麻薬や酒の気配がまったく皆無なプレイヤー。
クリスチャンの麻薬と女のカゲ。肉体と精神が、忍耐における極限状態の中でかろうじてバランスを取れる状態でのプレイ。その中でのインプロビゼーションは、スリリングかつ感動さえ覚える。ボクは、ブラウンの紳士的プレイを好む反面、クリスチャンやパーカーなどの破滅的プレイヤーの創造する音楽にこそプレイヤーの根底も表現を可能とする力が現れてくるのだと思っている。

そこにカゲとJAZZのギリギリの情感が表現される。

そんな破滅型プレイヤーが演奏するこのCDは、1940年代の前半の音楽とは思えないほど、今聞いても知的さを満喫させるだけの技術が存在し、スイング感溢れる音楽の集合体。

クリスチャンのソロパートを聞く中、後のプレイヤーのフレーズに似た音もあり、クリスチャンの手法がウエス・モンゴメリーをはじめ多くのギタリストたちに影響を与えたことが裏づけられる。若くして世を去っても才能ある人間の足跡は60年以上経った今も新鮮に印象を与えるものだ。


SWING TO BOP

※写真は20年以上前のスイングジャーナル誌での、デュポンのコマーシャル。
 デスクにあるのはチャーリー・クリスチャンのミントンズプレイハウスのチャーリー・クリスチャン。



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